パンヤ綿と化繊綿
     
パンヤ綿

  カポックとも言われずいぶん昔から枕の材料として使用されてきましたが、吸水性はなくむしろ撥水性に優れています。
繊維は直線でカールがないため、ポリエステル綿に比べへたりが少ないですが、長年使っていると固まってきます。
撥水性に優れているため救命胴衣にも使われてきました。
親油性に優れているため、現在ではオイルキャッチャーやオイルフェンスとしても使用されています。
埃も多くハウスダストアレルギーの方は使用されない方が良いと思いますが、エステル綿に比べ同量の嵩にするためには繊維が直線的なため多く入ります。そのため重量感が出るので枕にすると頭から逃げにくくなり、クッションを作ってポリエステル綿と比べ存在感があるため現在でも使用されています。

実(刮ハ)が割れて繊維が飛び出す前に収穫し、各農家で種子繊維を取り出し加工場でブロアーの風で吹き飛ばし、手前に落ちた種子及び屑、ノッペン、プライム、スーペリア、スーパーファインとランク別けをします。

当社ではカポックの皮の混じりが少ない厳選されたインドネシア産の最高級のスーパーファイングレード1を使用しております。

ここ数年作付面積の減少だけではなく、生産地での需要が増えたため価格は相当上昇しています。
 



 カポックの実  カポックの繊維
   
カポックの繊維(直線的です)  繊維の断面図(中空です) 


 
 

ポリエステル綿


各社いろいろな機能性を持った綿を次々に開発しています。
数年前の帝人ファイバー株式会社の資料ですが寝装品用綿だけでもこれだけの種類の綿を販売しておりました。 
当社では復元力に優れているテイジンのTL-Uとクリスターを主に使用しております。
 
 



       

メーカーのラベルによく似たラベルを作り販売している会社もありますが、純正品は必ず表か裏に製造社名を記入しメーカーより送られてきます。
現在当社ではテイジン綿を主体としてクリスター、TL-Uを使用していますが、エアリッチ(粒綿)、ケパックUも在庫はございますのでご相談ください。  
 
結論
  パンヤ綿とポリエステル綿、果たしてどちらが優れているのか・・・
使用用途や感覚の好き嫌いによって使い分ける方が良いと思いますが、ポリエステル綿は手洗いができるので清潔かも・・・

ポリエステル綿の良さはフワッとした羽毛のような柔らかさですが、枕やクッションの製品で求められるのはへたらない事。
へたりにくくするには中材をたくさん入れなければなりません。沢山入れると硬くなり沈み込みが少なくなり、エステル綿の良さがなくなってしまいます。
パンヤの繊維は直線的でへたばりにくいので、硬くても長持ちするのが良いと言われる方はパンヤ綿、沈み込むような感覚が良いと言われる方はエステル綿が良いかもしれません。

枕は日本ではほとんどが吹き込み機械で入れていますが、シリコン加工を施した長繊維の綿を成形し作った枕は型崩れしにくく、羽毛枕の代替品として使用されていますがやはり代替品は代替品でしかないように感じます。


*手洗いはメーカー公認綿と非公認がありますが手洗いでしたらほぼ洗えます。
*濡れたまま乾燥機に入れられますと綿が偏り固まる可能性がありますので乾燥機のご使用はご遠慮ください。
*テトロンは商標です。


   
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